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記憶の国の王女

 

既に絶版になってしまったようですが、とても面白かったのでご紹介します。

児童書扱いですが、大人が読んでも十分おもしろい、むしろ大人向けかも。

子供向けの一冊の本『とてもすてきな大きなこと』の世界と現実(ひいおばあちゃんの代から4代に渡る)の世界が交わるというファンタジーなのですが・・・

記憶の国の王女 ロデリック タウンリー

記憶の国の王女

けっこうびっくりしたのは、シルヴィ姫(とてもすてきな大きなことの主人公)についてで・・・

なんと、アナと雪の女王より先に、

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白馬の王子様に頼らないで自立して勇ましく活躍する王女様が主人公ということ。

(この物語中のリゲロフ王子はサンダーという黒馬に乗った王子様ですが)

しかも、ハンサムでお金持ちの素敵な王子様だと思ったら、主人公と王国の敵だったというところも一緒!

ただ、『とてもすてきな大きなこと』はそういう物語なのですが、作中で物語の筋書き通りのシルヴィ姫の活躍が書かれることはありません。

なぜなら、『とてもすてきな大きなこと』という本が読まれることがなくなってしまったから!

長年読まれず退屈していた本の登場人物たち(特にシルヴィ姫)ですが、

クレアという女の子の元に最初の読者である彼女の祖母から、

本が渡り本がとても気に入った彼女が何度も読み返してくれるようになったので、

もう一度、自分たちの物語を生きれるようになります。

クレアがあまりにも、本が気に入り過ぎたため、読書したまま寝てしまうということがあり、そのおかげで行動力と好奇心にとんだシルヴィ姫は彼女の夢の世界にあらわれるという術を会得し、夢の中で二人は友達になります。

しかし、ずっと幸福が続くと思いきや、クレアの大好きなおばあちゃんが病院でなくなり、しかも、クレアの家が火災に巻き込まれます。

世界に1冊しかない本、『とてもすてきな大きなこと』も燃えてしまいます。

本が燃えると本の登場人物たちは生きられないので、物語の世界からクレアの夢の世界に決死の覚悟で移り住むことを決意します。

この時、本来の物語のなかでは敵役の王子が、王子様らしく活躍するところが結構ツボです。

本来の物語の中では悪役の王子の手先のはずが、姫や王家を大切に思っていて忠誠を誓っている若い泥棒の存在もいい味だしてます。

乾燥させてポケットに収納することが可能ながら、いざという時には巨大化させて、お腹の中にはいりこめる魚の存在もいかにもファンタジーぽくっていい感じ。

無事、クレアの夢の世界にはいりこむことを成功させた物語の登場人物たちですが、クレアが大人になるにつれ、どんどん忘れ去られていくところが切ない・・・

思わず、子供の時に好きだった本を読み返したくなりました。

クレアの夢の世界の王国で、なんと宮廷道化師・ヒングリーによる謀反が起こり、(いつの間にか王子も手下になってしまった。)

シルヴィの両親のワルサー王とエメリーン王妃がお城から追い出されるという深刻な危機も発生。

一方、現実の世界ではクレアは年を重ね、病気で余命わずかな状態。

シルヴィはまたしても『とてもすてきな大きなこと』の世界を救うため、

藍色の瞳の少女(クレアの夢の世界の住人『とてもすてきな大きなこと』の最初の読者で正体はクレアのおばあちゃん)

ファングル先生(クレアが大好きだった算数(幾何)の年をとった先生、クレアの夢の世界の住人。実際の先生は既に故人。)

この二人の助言をもとに、クレアの夢の世界からとびだして、今度はクレアの娘で売れない小説家のリリーの夢にあらわれ、奮闘します。

リリーが執筆した改訂版『とてもすてきな大きなこと』が大ベストセラーになり、物語の住人は悪役も含め全員が救われ、(元の住人の容姿はリリーのちょっとした記憶違いにより少し変わってしまったところはご愛敬)たくさんの読者を得るというハッピーエンドですが、シルヴィ姫の粋な計らいにより本来の物語の人物だけではなくファングル先生藍色の瞳の少女もチョイ役として物語の住人となります。

本が愛おしいと思える素敵な物語ですし、

世代を超えて愛され読み継がれる物語って本当に素敵だなと思えます。

ただ、少しいじわるで本を大切にしない少年として登場するクレアの兄・リッキーが、晩年の余命宣告されたクレアと財産をめぐってもめている場面は本当に苦くてリアルです。

時々、子供の時の愛読書を読み返したいと思える素敵な一冊です。



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